特徴がないのが特徴

特徴がないのが特徴

ラーメン 600円
千客萬來
所在地=横浜市磯子区洋光台3-13-9
営業時間=午前11時~午後10時、月曜定休(祝日の場合は翌日)

毎日食べても飽きない基本に忠実なやさしい味わい

やさしい味を演出する職人気質のさじ加減

やさしい味を演出する職人気質のさじ加減

担々麺 900円
豚骨スープと見まがう真っ白なスープ、練りゴマたっぷりのクリーミースープが若年層客から大人気


〝水質〞の失敗が転機

水質〞の失敗が転機

25坪・26席のゆったりとした店内。夜はショートタイムの居酒屋としても人気
 横浜市は磯子区のベッドタウン、JR洋光台駅から徒歩2分の「千客萬來」は、1997年の創業以来、近隣住民から親しまれ続けている地域密着店。「特徴がないのが特徴」(田畑恵美子店主)を信念に、客層の9割以上が週1~2回来店する常連客という根強い支持を集めている。
「特徴がない」とはいえ仕事は繊細。スープは毎日早朝から炊き出し、たれはすべて自家製。気候に応じて味を調整したり、常連客一人一人の好みを把握して微妙に仕上げを調整するなど、一見では分からない心配りを随所に施している。
田畑店主は、「レシピが同じでも作る環境によって味はまったく変わります。ブレずに仕上げるため、気温、水温、湿度、素材の状態など、環境の一つ一つを丁寧に見極めるよう心がけています」と語り、「その上でお客さま一人一人の嗜好に対応する。うちの特徴がないラーメンが長年続く理由は、飲食業の基本を忠実に守っているからだと思います」と説く。
この考えは田畑店主の苦い経験に基づく。97年の開業当初、当時珍しかった「鶏白湯ラーメン」が大当たりして日販500杯に達する繁盛店に成長した。だが、その勢いで出店した2店目(東京)が失敗。後に改装した現店でも失敗と、2回続けて辛酸をなめた。理由は〝水質〞だった。
「同じレシピで自分の味が出せませんでした。東京の場合は水質が異なり、改装後の店は新しい配管に水質がなじまず失敗。ラーメンの奥深さを初めて知りましたね」(田畑店主)と振り返る。 そして、自分の経験と舌だけに頼る職人気質のラーメン店に転向。流行や個性にとらわれない真っ正直なラーメン作りにたどり着いた。結果、フリーク的な一見客は去り、「やさしいラーメン」と評される地域密着店に定着した。
現在、平均日販150~200杯と全盛期には及ばないが、それでも「お客さま一人一人の顔を見ながら作れることに日々充実」(田畑店主)と誇らしい。

adminご当地ラーメン徹底研究特徴がないのが特徴 ラーメン 600円 千客萬來 所在地=横浜市磯子区洋光台3-13-9 営業時間=午前11時~午後10時、月曜定休(祝日の場合は翌日) 毎日食べても飽きない基本に忠実なやさしい味わい やさしい味を演出する職人気質のさじ加減 担々麺 900円 豚骨スープと見まがう真っ白なスープ、練りゴマたっぷりのクリーミースープが若年層客から大人気 〝水質〞の失敗が転機 25坪・26席のゆったりとした店内。夜はショートタイムの居酒屋としても人気  横浜市は磯子区のベッドタウン、JR洋光台駅から徒歩2分の「千客萬來」は、1997年の創業以来、近隣住民から親しまれ続けている地域密着店。「特徴がないのが特徴」(田畑恵美子店主)を信念に、客層の9割以上が週1~2回来店する常連客という根強い支持を集めている。 「特徴がない」とはいえ仕事は繊細。スープは毎日早朝から炊き出し、たれはすべて自家製。気候に応じて味を調整したり、常連客一人一人の好みを把握して微妙に仕上げを調整するなど、一見では分からない心配りを随所に施している。 田畑店主は、「レシピが同じでも作る環境によって味はまったく変わります。ブレずに仕上げるため、気温、水温、湿度、素材の状態など、環境の一つ一つを丁寧に見極めるよう心がけています」と語り、「その上でお客さま一人一人の嗜好に対応する。うちの特徴がないラーメンが長年続く理由は、飲食業の基本を忠実に守っているからだと思います」と説く。 この考えは田畑店主の苦い経験に基づく。97年の開業当初、当時珍しかった「鶏白湯ラーメン」が大当たりして日販500杯に達する繁盛店に成長した。だが、その勢いで出店した2店目(東京)が失敗。後に改装した現店でも失敗と、2回続けて辛酸をなめた。理由は〝水質〞だった。 「同じレシピで自分の味が出せませんでした。東京の場合は水質が異なり、改装後の店は新しい配管に水質がなじまず失敗。ラーメンの奥深さを初めて知りましたね」(田畑店主)と振り返る。 そして、自分の経験と舌だけに頼る職人気質のラーメン店に転向。流行や個性にとらわれない真っ正直なラーメン作りにたどり着いた。結果、フリーク的な一見客は去り、「やさしいラーメン」と評される地域密着店に定着した。 現在、平均日販150~200杯と全盛期には及ばないが、それでも「お客さま一人一人の顔を見ながら作れることに日々充実」(田畑店主)と誇らしい。あたらしい視点でラーメンを伝える情報誌!